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品書き / 郷土寿司

大村寿司

おおむらずし/Omurazushi (pressed sushi of Omura, Nagasaki)

長崎県大村市の押し寿司。浅い木箱にシャリを広げ、甘く煮た具と錦糸卵を重ねて押し、四角く切り分けます。室町時代の勝ち戦の祝いに始まったと伝わり、いまも祝いの席に欠かせない寿司です。

大村寿司
大村寿司写真: Nissy-KITAQ(CC BY-SA 3.0)

勝ち戦の祝いの寿司

長崎長崎県大村市の大村寿司は、ちらしを木型で押し固めたもの。起こりは室町時代、戦に敗れて領地を奪われた大村純伊が、反撃して領地を取り戻し帰ってきたとき、領民が祝って作ったと伝わります。大勢の兵にふるまう器が足りず、もろぶたという浅い木箱に炊きたての飯を広げ、具を二重にのせて急ごしらえした。兵はそれを脇差しで四角に切って食べた。以来、地元では「勝ち戦の祝いの寿司」。シャリに砂糖をたくさん入れるのは、砂糖が貴重だった時代のもてなしの名残です。
長崎家では、祝いごとや祭り、法事のような特別な日に作ってきた料理です。大村の名物になってからは、長崎県内の一部の店で、いつでも食べられるようになりました。

色の濃い具から順に重ねる

長崎材料も作り方も家ごとにさまざまですが、定番の具は、はんぺん、にんじん、ごぼう、かんぴょう、きぬさや、錦糸卵。白身魚を甘く炒ったそぼろや、赤と緑のはんぺんが彩りになります。
長崎型の内側を酢水でぬらし、シャリを半分平らに敷いて、甘辛く煮たごぼうをのせる。残りのシャリを重ねたら、色の濃い具から薄い具の順に平らに広げ、いちばん上に錦糸卵。蓋をして重しをのせ、30分ほど置いてから、型に入れたまま切り分けて取り出します。

砂糖を控えた新大村寿司

長崎砂糖をたっぷり入れるのが大村寿司の持ち味ですが、いまは体を考えて、砂糖を控えめにする家や店も増えました。長崎県栄養士会の研究グループ「大村ずしを伝えのこし隊」は、2000年から、砂糖と塩を減らした「新大村寿司」を作り、その作り方を伝えています。

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