寿司のデータベース

品書き / 白身

サーモン鮭

さーもん/Salmon

寿司の長い歴史からすれば、サーモンはほんの新顔です。広まったきっかけは1980年代、ノルウェーが対日輸出戦略「プロジェクト・ジャパン」で生食用の養殖サーモンを売り込んだこと。回転寿司を足がかりに定着し、マルハニチロの消費者調査では2025年まで14年連続で回転寿司の人気1位。ふつう「サーモン」と呼ばれているのは、タイセイヨウサケ(アトランティックサーモン)です。サケの仲間ではベニザケ、マスノスケと並んで臭みがいちばん少なく、身にも筋にも脂がまじって柔らかい。

ノルウェー産の養殖タイセイヨウサケ(アトランティックサーモン)
ノルウェー産の養殖タイセイヨウサケ(アトランティックサーモン)写真: JMK(CC BY-SA 4.0)
サーモンの握り
サーモンの握り写真: www.bluewaikiki.com(CC BY 2.0)

旬

サーモン
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  11. 11
  12. 12
タイセイヨウサケ(アトランティックサーモン)
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  11. 11
  12. 12
ギンザケ
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  11. 11
  12. 12

寿司の「サーモン」は養殖が中心。だから年間を通じて味がいいのです。

旬 出回る時期

種類

タイセイヨウサケ(アトランティックサーモン)

別名 サーモン、ノルウェーサーモン

一般に「サーモン」といえば、この魚。主に生食用として、チルドで輸入されます。養殖サケの中ではいちばんの高値で、ヨーロッパで最初に海で養殖された魚でもある。ノルウェーでの養殖は1970年前後から。

旬は分かっていません。とはいえ養殖なので、年間を通じて味がいい。

トラウトサーモン(ニジマスの海面養殖)

別名 サーモントラウト

ニジマスが日本に来たのは明治10年、アメリカ・カリフォルニア州から。いまは国内各地で養殖されています。海水での養殖は世界規模で行われ、品種改良も進行中。以前はサケとは別の属に分けられていましたが、今は一般的なサケ・マスと同じサケ属です。

ギンザケ

別名 チリギン

国内で養殖が確立したあと、チリなどに移植され、今では多くがチリ育ち。塩ザケや、コンビニおにぎりの「鮭」でおなじみです。国内では宮城県で養殖されています。

ほぼ全てが養殖なので、はっきりした旬は無い。国産が生で出回るのは夏です。

1985年、ノルウェーからの売り込み

始まりは1985年。ノルウェー漁業大臣が率いる代表団が来日し、生のノルウェーサーモンを日本の寿司文化に紹介する「プロジェクト・ジャパン」を立ち上げました。マグロが足りないなら、サーモンという選択肢がある。そんな売り込みでした。
最初から歓迎されたわけではありませんでした。日本では、生のサーモンには寄生虫が心配だという声が根強かった。そこでプロジェクトのチームは寿司店や輸入業者に試作品を配り、在日ノルウェー大使館のディナーでもサーモン寿司をお披露目。売り込みは10年がかりでした。
1980年当時、ノルウェーから日本へのサーモン輸出量は、わずか2トン。それが20年後には4万5000トン以上にふくらみました。
日本でサーモンを生で食べるようになったのは1980年代。ノルウェーから安い養殖サーモンが入ってきたころです。ちょうどその時期に急成長した回転寿司の皿に載ったことで、広く知られていきました。

回転寿司で14年連続の首位

マルハニチロの消費者調査(2025年2月実施)で、サーモンは回転寿司の好きなタネの首位に立ちました。これで14年連続です。
人気は日本だけの話ではありません。世界20か国中17か国で「最も人気のある寿司ネタはサーモン」。そんな調査結果を、ノルウェー水産物審議会が出しています。

ピンクの白身は、ほとんど輸入

あのサーモンピンクは、アスタキサンチンという色素の色。マグロなど赤身魚の赤さをつくるミオグロビンとは別物です。だから区分としては、赤身ではなく白身。
日本で食べるサーモンの約85%は、ノルウェーなどからの輸入頼み。サーモンは水温がおおむね18℃を超えると生きていくのが難しく、日本近海での海面養殖は半年ほどに限られてしまう。そこで各地で陸上養殖も進んでいます。
トラウトサーモン(ニジマスの海面養殖)ニジマスは明治期に、芦ノ湖などに移入されました。病気に強く、わりと高い水温にも耐え、成長が早い。これだけそろえば、各地ですぐ養殖が始まったのもうなずけます。

生で食べられるわけ

日本でよく見かけるサーモンは、ほとんどが配合飼料で育てた養殖もの。寄生虫による食中毒のリスクが低いので、刺身や寿司で生のまま食べられます。

名前のはなし

11月11日は「鮭の日」。「鮭」のつくりの「圭」を分解すると「十一」「十一」になる、というのが制定の理由です。

値段

回転寿司・街の寿司屋・高級店のおまかせを並べて比べる

回転寿司

  • はま寿司「サーモン」110円2026-09-25 時点
  • はま寿司「大とろサーモン」176円2026-09-25 時点
  • くら寿司「サーモン」(一皿110円からの店)120円2026-09-25 時点
  • くら寿司「とろサーモン」(一皿110円からの店)200円2026-09-25 時点
  • くら寿司「【ノルウェー産】生サーモン(一貫)」(一皿110円からの店)160円2026-09-25 時点
  • スシロー「サーモン」1皿(巣本店、税込。店舗により価格が異なる)120円2026-09-29 時点
  • スシロー「生サーモン」1皿(巣本店、税込。店舗により価格が異なる)180円2026-09-29 時点

大衆店

  • 築地玉寿司 築地本店「サーモン」お好み1貫(税込)220円2026-09-29 時点
  • 築地すし鮮「サーモン」おこのみ1貫(税込)315円2026-09-29 時点
  • すしざんまい「サーモン」1個(グランドメニュー、税込)162円2026-09-29 時点
  • すしざんまい「トロサーモン」1個(グランドメニュー、税込)327円2026-09-29 時点
  • 梅丘寿司の美登利「生サーモン」(税込。貫数の記載なし。一部店舗は価格が異なる場合あり)275円2026-09-29 時点
  • 芦屋 波沙鮓「サーモン」にぎり1貫(税込。本体価格500円)550円2026-09-30 時点
  • 富山 蛇の目寿司「さーもん」にぎり1個(税込。その日の仕入れや季節で変わる)275円2026-09-30 時点

市場

  • チルド輸入のタイセイヨウサケの卸値1kgあたり2000円以上で安定(時期の記載なし)

『江戸前の旬』では

84巻には、「ご当地サーモン」と題した話があります。

読者の感想によれば、56巻では、一流の寿司屋はサーモンを握らない、という話が取り上げられます。

土地の呼び名

呼び名土地種類・メモ
チリギン流通名(チリ産)ギンザケ。チリから大量に輸入される養殖ギンザケ

次に読みたくなる

サーモンとつながるタネ

このページの出典(18件)