道具
バランは葉蘭
寿司の折や持ち帰りのパックに入っている、緑の仕切り。あれを「バラン」と呼ぶのはなぜなのか。もとをたどると、庭に植わっている一株の植物に行き着きます。
仕切りの名は植物の名
辞書の「ばらん」は、弁当箱や折詰で料理と料理のあいだに入れる薄い仕切り。いまはほとんどがプラスチックなどの人工の素材ですが、もともとはハランの葉を使っていたから、この名があります。緑のプラスチックは、本物の葉の真似から始まったものです。

関西は葉蘭
寿司の盛り込みや折詰に添える緑は、江戸前なら笹、関西なら葉蘭。葉蘭は古くから、料理の盛りつけや下に敷くかい敷に使われてきた葉です。笹と違って時間がたっても縮れないので、時間をおいても味の変わらない関西の寿司によく合う。器の代わりにもなります。
「ハ」が「バ」になったのは
では、なぜ「ハ」が「バ」に濁ったのか。よく見かける説明は、プラスチックの写しを「人造ハラン」と呼ぶうちに、人造バランと濁り、やがて「人造」が取れた、というもの。ところが『精選版 日本国語大辞典』は、葉蘭そのものを「ばらん」とも読むとして、俳諧の『新季寄』(1802)から「ばらんの花」を引いています。『デジタル大辞泉』も別名に「馬蘭(ばらん)」を挙げ、植物の名の読みを集めた辞典にはハラン、バラン、バレンの三つが並ぶ。プラスチックが生まれるずっと前から、葉蘭は「ばらん」とも呼ばれていました。
笹切りの腕くらべ
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このページの出典(7件)
- ばらんとは|コトバンク(小学館『デジタル大辞泉』)(コトバンク)2026-10-04 閲覧
- ハラン (植物)|Wikipedia(Wikipedia)2026-10-04 閲覧
- 葉蘭(はらん)とは|コトバンク(小学館『デジタル大辞泉』『精選版 日本国語大辞典』、日外アソシエーツ『動植物名よみかた辞典』)(コトバンク)2026-10-04 閲覧
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