飯寿司
いずし/Izushi (fermented fish and rice sushi of Hokkaido)
塩漬けの魚と野菜を、ご飯と麹で樽に漬け、寒さのなかで乳酸発酵させる北海道のなれ寿司。晩秋に漬けて、正月ごろに樽を開けます。においがおだやかで、ご飯にも酒の肴にもなる冬の保存食です。

初雪のころ、漁師の家で漬ける
塩抜きが味を決める
北海道味を決めるのは塩抜き。抜きすぎれば味も保ちも失せ、足りなければ塩辛い。岩内町の漁師の家では、ホッケを塩で真っ白になるほど漬けて2週間から1か月半おき、水を2〜3日出しっぱなしにして塩を抜きます。重石で水気を抜いたら、ご飯と野菜、麹、酢、酒、みりんなどと合わせて樽へ。21日たったら樽をひっくり返して水を切り、それで出来上がり。
北海道ほかのなれ寿司より低い温度で、短い期間しか漬けない。だから、においはおだやかです。米の甘みと乳酸の酸っぱさがちょうどよく釣り合って、ご飯にも酒の肴にもなる。石狩の飯寿司には「麹のにおいが苦手な人でも食べられる」という評判まであります。
正月に樽を開ける
北海道晩秋に漬けて、正月ごろに食べる。かつてはどの家でも正月料理として漬けていましたが、手間と時間がかかるので、いまは家で漬けることはほとんどなくなり、スーパーなどで買う人が増えました。石狩では、注文を受けて正月前に渡す店が多く、早々に売り切れる店もあります。
北海道正月だけでなく、家族や親戚が集まるハレの日にも出される寿司です。家で漬ける人が減るなか、飯寿司の作り方と食べる文化を伝えようと、各地で団体が生まれています。
次に読みたくなる
飯寿司とつながるタネ
出てきた土地
このページの出典(3件)
- 飯寿司 北海道|うちの郷土料理(農林水産省)2026-09-29 閲覧
- 飯寿司(いずし)(北海道石狩市)2026-09-29 閲覧
- Vol.19~北海道の郷土食シリーズ1 ホッケのいずし~(くらしごと(北海道の人、暮らし、仕事。))2026-09-29 閲覧