サンマ秋刀魚
さんま/Pacific saury
2000年ごろまで、サンマは塩焼きの魚でした。東京で刺身が珍しくなくなったのも、2000年ごろから。北海道からの空輸やフレーク氷など、流通の技術革新が重なって、刺身や握りでも食べられるようになりました。ところが2020年ごろから、漁獲量は急減。養殖はされていない、百パーセント天然の魚です。


旬
サンマ
旬は夏から秋。かつては8月半ば、棒受網漁の解禁後が本格的なシーズンでした。近年は不漁で、脂がのり始めるのは10月くらいから。
旬 出回る時期
刺身が珍しくなくなったのは2000年ごろ
東京都内でサンマの刺身が珍しくなくなったのは、2000年前後から。北海道からの航空貨物輸送、フレーク氷で作る水氷、アルミの「さんま蒸着袋」。こうした流通の技術革新が重なって、全国で刺身が食べられるようになりました。
不漁の2023年以降は、2kg箱での流通が主流。1尾の値段は、箱に何尾入っているかで決まります。200gはめったになく、とんでもなく高い。150g前後(13尾入り)や140g前後(14尾入り)までなら、高級魚。110gと150gでは、味に大きな差があります。
2020年くらいから、漁獲量は年々急減。2021年の水揚げは、わずか1万トン前後でした。原因の一つは、1990年代から始まった台湾・中国の公海上での漁獲です。
サンマの棒受網漁が考え出されたのは1939年、千葉県千倉でのこと(伊豆だという見方もある)。本格的に始まったのは戦後の1947年、道東です。大量に取れるようになって全国で食べられ、塩サンマ中心から生サンマ中心へと変わりました。
棒受網で大量に取ったサンマは、はがれた鱗を飲み込んで、腹にためていることがあります。刺網漁のサンマは、鱗を飲んでいません。
生で食べるなら
サンマにもアニサキス幼虫が寄生していることがあり、酢や塩では死にません。刺身やさんまずしにするなら、-20℃で24時間以上冷凍してから使います。
目黒のさんま、えびすさんま
「秋刀魚が出ると按摩が引っ込む」。サンマを食べると栄養がとれて健康になり、按摩が要らなくなる、という意味のことわざです。
長野長野県長野市七二会では、11月20日のえびす講にサンマを食べます。江戸では、旧暦10月20日のえびす講に供えるサンマを「えびすさんま」と呼びました。
サンマ漁が始まったのは、江戸時代の紀州。江戸では、秋の房州(千葉県)のサンマを上等とし、相模湾まで下るとまずくなると見ていました。
魚河岸では「鰶」がサンマ
「サンマ」は、東京をはじめ関東・東北での呼び名。体の幅が狭い、という意味の「狭真魚(さまな)」から来ています。「秋刀魚」は、秋に取れる、刀のように銀色で細い魚。
「鰶」は一般にはコノシロの字ですが、東京の魚河岸ではサンマのこと。市場の符丁では「午(うま)」と書きます。
値段
回転寿司
- スシロー「国産 さんま」1皿(巣本店、税込。店舗により価格が異なる)180円2026-09-29 時点
市場
- 2018年7月11日 札幌市中央卸売市場の初競り最高値1kgあたり50万円
- 2017年ごろまでの7月の道東沖の新サンマ200gほどのもの1匹1200円など。8月半ばの全面解禁後は1匹100〜80円くらいまで下がった
『江戸前の旬』では
111巻の紹介文で、秋になって極上の旨さになった魚として、カツオの次に名前が出るのがサンマです。
土地の呼び名
| 呼び名 | 土地 | 種類・メモ |
|---|---|---|
| サイラ/サイリ | 大阪、三重県、和歌山県 | 学名の種小名sairaもこの呼び名から |
| サエラ | 和歌山県 | |
| サザ | 長崎県大村・五島・壱岐・対馬、福岡県宗像市・志賀島 | |
| セイラ | 長崎県長崎市・壱岐 | |
| バンジョウ | 新潟県佐渡島 | |
| 午(うま) | 豊洲市場など | 市場の符丁。サンマ(三馬)の「ま」から |
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出てきた寿司ことば
このページの出典(6件)
- サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ(ぼうずコンニャク(市場魚貝類図鑑))2026-09-25 閲覧
- サンマ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- アニサキスによる食中毒を予防しましょう(厚生労働省)2026-09-25 閲覧
- 巣本店のメニュー|スシローのメニュー(株式会社あきんどスシロー)2026-09-29 閲覧
- 江戸前の旬 111巻(作品紹介)|コミックシーモア(コミックシーモア(NTTソルマーレ))2026-10-11 閲覧
- さんまずし 和歌山県|うちの郷土料理(農林水産省)2026-09-25 閲覧
