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品書き / 回転寿司の定番

ツナマヨ軍艦

つなまよぐんかん/Tuna mayo gunkan

ツナ缶のツナをマヨネーズで和えて、軍艦にのせたもの。回転寿司では「ツナサラダ」の名で回っています。ツナ缶の中身はびんながまぐろ、きはだまぐろ、かつお。国内向けの「シーチキン」は1958年、「海のとり肉」という意味で名づけられました。

ビンナガ(びんながまぐろ)。ツナ缶の最高級原料
ビンナガ(びんながまぐろ)。ツナ缶の最高級原料写真: fishwatch.gov(NOAA)(Public domain)

「海のとり肉」

「シーチキン」の名は1958年生まれ。はごろもフーズがツナ缶を国内で売り出すとき、蒸したびんながまぐろの味も食感も鶏肉にそっくりだったので、「海(Sea)のとり肉(Chicken)」と名づけました。缶詰に名前を付けること自体が珍しく、シーチキンが初めてでした。いまは、はごろもフーズの登録商標です。
日本でツナ缶が作られ始めたのは1929年。呼び名は「まぐろ油漬缶詰」で、日本にはまだ食べる習慣がなく、多くはアメリカへ輸出していました。軍艦にのるまでに、ずいぶん遠回りをした食べ物です。
ツナ缶の魚は1種類ではありません。白くて柔らかく淡泊な身のびんながまぐろは、まぐろ缶詰の最高級原料。人の頭の左右の髪を「びん」と呼び、胸びれをそれに見立てて「びんが長い魚」で、びんなが。ほかに旨みのあるきはだまぐろ、赤身で魚の味が強いかつお。はごろもフーズには、ぶりで作ったシーチキンまであります。

おにぎりの王様

ツナマヨが大当たりした舞台は、コンビニのおにぎりでした。1983年、セブン-イレブンが「シーチキンマヨネーズ」を発売して大ヒット。ツナマヨのおにぎりは、これが日本で最初です。
思いついたのは、セブン-イレブンに米や具材を納めていたメーカーの担当者。小学生だった息子が、ごはんにマヨネーズをかけて食べるのを見てひらめいた。子どもの食べ方から生まれた具です。
コンビニのおにぎり「和風ツナマヨネーズ」
コンビニのおにぎり「和風ツナマヨネーズ」写真: Gpx-evo(CC0)
コンビニのおにぎりでは、ツナマヨが売り上げ1位の常連。2022年1月のランキングでは、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの3社そろって1位でした。味付けは、だし醤油や醤油だれを隠し味にした和風仕上げが主流です。

水陸両用寿司

魚か、魚じゃないか。作家の岸田奈美さんは2021年、コーンやハンバーグのように陸でとれたタネの寿司を「陸上寿司」と名づけました。そのうえで、原料は海産物でも陸で大きく加工されてから届くツナサラダやカニサラダは、「暫定陸上寿司(または水陸両用寿司)」。うまいことを言う。
寿司では、キュウリやレタス、エビ、カニカマと一緒にサラダ巻きにするか、軍艦にのせるか。回転寿司では、ねぎまぐろやえびマヨ、納豆と並ぶ創作の軍艦のひとつに数えられ、「ツナサラダ」の名で回っています。
安い皿には安い皿の役目があります。回転寿司でウニやマグロを1皿100円(税抜)で出すと、原価率は80%前後。その穴を埋める代表格が、原価率20%以下のツナマヨ、コーン、かっぱ巻き、タマゴです。しかもどれも子どもが好きそうな品。子どもがたくさん頼むほど、店全体の原価率が下がる仕組みです(2019年の記事から)。
品名はスシローが「ツナサラダ軍艦」、くら寿司・はま寿司・魚べいは「ツナサラダ」。スシローとくら寿司が120円、はま寿司と魚べいが110円です。はま寿司の「ツナ&コーン」、魚べいの「ツナサラダ・コーン」のように、コーンと相乗りさせた皿もあります(いずれも税込、2026年9月確認)。
大手の中で、かっぱ寿司の品書きにはツナの軍艦がありません(2026年9月29日確認)。代わりに看板を張るのが、長野生まれのサラダ軍艦です。

イタリアにも札幌にも

ツナとマヨネーズの相性は、日本だけの発見ではありません。イタリアのピエモンテ州には、ツナにマヨネーズやケッパー、アンチョビを加え、フードプロセッサーで混ぜて作る「トンナート」というソースがあり、仔牛肉にかけたヴィテッロ・トンナートが有名です。
北海道札幌のパン屋「どんぐり」の一番人気は、ツナサラダを詰めたちくわをパン生地で巻いて焼いた「ちくわパン」。北海道ではおなじみのご当地パンです。ツナマヨは、寿司とおにぎりの外でもよく働く。

台所のツナマヨ軍艦

家で作るなら、焼き海苔を巻きやすい大きさに切り、俵形に握ったシャリに、上が少し出るように巻きつける。そこへツナ10gとコーン20gをマヨネーズ3gで和えてのせ、青じそを1枚添えれば、ツナとコーンの軍艦のできあがり。
キュウリとかに風味かまぼこを細かく刻んで加え、砂糖と醤油、酢で味を足せば、サラダ軍艦寄りの具になります。ツナ1缶に対してマヨネーズ大さじ2、砂糖大さじ1、醤油と酢は小さじ1ずつが目安です。

値段

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回転寿司

  • スシロー「ツナサラダ軍艦」1皿(巣本店、税込。店舗により価格が異なる)120円2026-09-29 時点
  • くら寿司「ツナサラダ」1皿(一皿110円からの店。一部の店舗は価格が異なる)120円2026-09-29 時点
  • はま寿司「ツナサラダ」1皿(税込。一部店舗は価格が異なる)110円2026-09-29 時点
  • はま寿司「ツナ&コーン」1皿(税込。一部店舗は価格が異なる)110円2026-09-29 時点
  • 魚べい「ツナサラダ」1皿(東久留米店、税込。店舗により価格が異なる)110円2026-09-29 時点
  • 魚べい「ツナサラダ・コーン」1皿(東久留米店、税込。店舗により価格が異なる)110円2026-09-29 時点

『江戸前の旬』では

読者の感想によれば、75巻では、銀座の柳寿司がツナマヨを出します。

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