寿司のデータベース

品書き / 巻物

軍艦巻き

ぐんかんまき/Gunkan-maki

握ったシャリのまわりを帯状の海苔で囲い、上にタネをのせる寿司。形が軍艦に似ていることから、この名が付きました。ウニやイクラのような、握れない、崩れやすいタネを出すための工夫です。

海ぶどうの軍艦巻き(沖縄県北谷町)
海ぶどうの軍艦巻き(沖縄県北谷町)写真: Emily Jiang(CC BY 2.0)

客が持ち込んだウニから

東京軍艦巻きが生まれたのは1941年ごろ。海運業の常連客が北海道から持ってきたウニを、寿司にできないかと頼んだのがきっかけです。応えたのは銀座久兵衛の初代・今田壽治。海苔で囲ったシャリにウニをのせる「軍艦巻き」を考え出しました。握ると崩れるウニは、それまで寿司ダネとしてはタブーだったのです。続いてイクラや青柳の小柱なども、次々に軍艦巻きになりました。
日本軍が真珠湾攻撃に成功した時代、海軍の軍艦を思わせる寿司として、人気を集めました。
いまでは当たり前の軍艦巻きも、最初は散々でした。伝統にこだわる同業者からは揶揄され、NHKラジオでは「ウニを寿司にするゲテモノが出てきた」とまで非難されています。

海苔は全形の3分の1

海苔は、細長く切った1枚を巻き付けて作ります。海苔店には、全形を縦に1本・横に6本切った軍艦巻き用の「7切」も並ぶ。形がもつのは数十分だけなので、出前には入れない店もあります。
東京銀座久兵衛では、ウニとシャリの水分で海苔が湿らないよう、客が食べるまでの時間を計算して直前に握り、手から手へ渡します。

江戸前は控えめ、回転寿司はなんでも

古い江戸前を語る寿司屋には、イクラを扱わない店や、ウニを握りで出す店もあります。
反対に、回転寿司はなんでも軍艦巻きにします。ねぎマグロ、マグロやカツオのユッケ、イカオクラ、トロたく、えびマヨ、タラの白子、かにみそとキュウリ、小柱、甘エビ、ツナサラダ、納豆、コーン、ハンバーグまで。海外の寿司店には、キャビアを使うところもあります。

『江戸前の旬』では

読者の感想をたどると、軍艦巻きの上にはいろいろなものがのります。7巻はシャコの爪、19巻は海鼠とバチコの粉、コノワタにうずらの玉子、21巻はマンボウ、26巻は蓴菜と雲丹。74巻では、海苔の代わりに白板昆布で軍艦にしています。

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