落語
目黒のさんま
「さんまは目黒に限る」。遠乗りに出た殿様が、目黒で焼きたてのさんまを食べ、その味が忘れられなくなる古典落語です。いまも目黒駅をはさんで、この噺にちなんだ、さんまのふるまいの祭りが二つ開かれています。

「さんまは目黒に限る」

後日、親戚の屋敷に招かれた殿様は、さんまを所望します。ところが出てきたのは、脂を抜き、骨を毛抜きで抜いた、ぱさぱさの別物。このさんまはどこから来たのかと聞けば、日本橋の魚河岸で仕入れたもの。殿様はひとこと、「やはりさんまは目黒に限る」。
殿様は誰で、茶屋はどこか
殿様が誰なのかは、決まっていません。ふつうは「さる大名」として、名を出さずに演じます。2代目柳家小さんは松平出羽守とし、8代目林家正蔵(彦六)は将軍家として演じた。赤井御門守とする演出もあります。
殿様がさんまを食べた茶屋は「爺々が茶屋」。百姓の彦四郎が開いたとされます。舞台は、いまの目黒区の茶屋坂。目黒駅と恵比寿駅のあいだ、ポーランド大使館やアルジェリア大使館の近くです。渋谷の道玄坂にあったとする説もあります。
当のさんまは、将軍の膳に出してはいけない魚介のひとつに挙がる魚でした。
目黒駅をはさんで、二つのさんま祭り
次に読みたくなる
この話に出てくるタネ
ほかの寿司ばなし
- 江戸の川柳女房を質に入れても初鰹
- 街道鯖街道
- 平家物語清盛と鱸
- 随筆握り寿司の名人
- 江戸城の台所将軍の膳に出さない魚
- ことわざ秋刀魚が出ると按摩が引っ込む
- 近代握りが全国の寿司になるまで
- 数え方寿司はなぜ「貫」と数えるのか
- 字寿司・鮨・鮓、三つの字
- 世界寿司が海を渡るまで
- ことば寿司ダネと寿司ネタ、何が違う?
- 薬味わさびが握りに入るまで
- 江戸前の海浅草海苔は、浅草でとれたのか
- 店のつくり寿司屋にカウンターが多いわけ
- 浪曲寿司を食いねぇ
- 土地の寿司消えかけの巻き寿司
- 記念日11月1日は寿司の日
- 秋田雷の魚のハタハタ寿し
- 山梨海なし県の寿司屋
- ことば寿司の「ネタ」が、話の「ネタ」になるまで
- ことば寿司屋の符丁、客が使ってもいい言葉
- 言葉寿司ダネと寿司ネタ、英語になったのはどっち
- 大阪回転寿司の始まり
- 歴史なれずしから握りまで
- 寿司の酢赤酢
- 寿司の醤油寿司の醤油は、どこで生まれたか
- 言葉「すし」という言葉の生まれ
- 俳句寿司は夏の季語
- 寿司の歴史江戸の寿司の値段
- 寿司の歴史出前と寿司桶、折詰
- 寿司の道具寿司ロボット
- 浮世絵浮世絵の中の寿司
- ことば「すし詰め」の始まり
- 道具バランは葉蘭
- ことば寿司ダネと寿司ネタ、タネ明かしとネタばれ
- ことば寿司ネタは逆さ言葉、ドヤやショバの仲間
- 寿司の歴史駅弁になった寿司
- 寿司の歴史寿司と氷・冷蔵庫
- ことばネタケースかタネケースか、現場の寿司ダネと寿司ネタ
- 店のつくり寿司屋の暖簾
- 寿司の米シャリの米
- 寿司の道具寿司屋の包丁
- 近代外国人が見た寿司
- 富山寿司といえば、富山
- 小樽小樽の寿司屋通り
- 静岡しずまえ
- 宮城塩竈の寿司
- ことば小説の中の寿司ダネと寿司ネタ
- ことばシャリか、酢飯か、すし飯か
このページの出典(8件)
- 目黒のさんま(Wikipedia)2026-09-29 閲覧
- 目黒区民まつり(目黒のSUNまつり)の概要(目黒区)2026-09-29 閲覧
- 目黒のさんま祭り ~ 岩手県宮古市からのさんまを7,000人に提供(令和元年9月9日)(品川区)2026-09-29 閲覧
- 『目黒のさんま』はどんな落語? なぜ目黒? あらすじやおすすめ本を紹介【教養としての落語】(HugKum(小学館))2026-09-29 閲覧
- 【3分で紹介】落語「目黒のさんま」のあらすじとオチ(サゲ)(よせなび)2026-09-29 閲覧
- 目黒のさんま(めぐろのさんま)とは|コトバンク(小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』、平凡社『改訂新版 世界大百科事典』)(コトバンク)2026-09-30 閲覧
- 東京彩祭(目黒のさんま祭)(東京くらしねっと(東京都))2026-09-29 閲覧
- コノシロ(コハダ)|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧