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大分県

源泉の数も湧出量も全国一の「おんせん県」。県のあちこちに、それぞれの寿司が伝わります。中津の物相ずし、大分市竹中のお方ずし、宇佐のかちエビちらしずし、臼杵の茶台ずし。別府湾では、1年を通して多くの魚が揚がります。

庄屋がふるまったお方ずし

大分市竹中地区の「お方ずし」は、焼いてほぐしたアジと甘く煮たうずら豆をシャリに混ぜ、俵形に握る寿司です。「お方」は庄屋のこと。農作業の忙しい時期に入る前の「地獄入り」という行事で、庄屋が小作人をねぎらってふるまったのが始まりと伝わります。ごちそうといっても魚はアジやイワシ、野菜は豆や芋くらいでしたが、小作人は白米を食べられるのをとても喜んだ。いまは家で作ることはほとんどなくなり、産直市などで売られることがあります。アジ

物相ずしと、県内の寿司

中津市三光地区の押し寿司「物相(もっそう)ずし」は、数百年近い歴史があるとされます。物相とは、ご飯の量を測る器や、ご飯を一人前ずつ盛る器のこと。転じて、ご飯を型枠に入れて押し抜いた料理を指します。春の金毘羅祭りや神事のあとに食べる行事食で、シャリのほか、おこわや混ぜご飯でも作った。ご飯が公平に行き渡る押し寿司は、米が貴重な時代にうってつけでした。
ほかにも、宇佐市長洲地区には特産の赤エビを使う「かちエビちらしずし」があり、祭りや来客のときのごちそうです。臼杵市の「茶台ずし」は、タネに魚介ではなく野菜を使う握り。安く手に入る野菜をタネにしたのが始まりとされます。エビちらし寿司

別府湾の300種

別府湾には約300種類の魚がすみ、船びき網、小型底びき網、刺網、小型定置網と、さまざまな漁が営まれています。アカエビ、スズキ、マダイ、トラフグが1年を通して揚がり、船びき網でとるシラスは「豊後別府湾ちりめん」として知られています。スズキタイ生しらす

海から遠い竹田の頭料理

江戸時代、海から遠い竹田では、海の魚は貴重なものでした。そこで魚をむだなく食べる工夫から生まれたのが「頭料理」。アラ、クエ、ハタのような大きな魚を使い、身はもちろん、エラや胸びれ、内臓まで湯引きして食べます。一度調理すれば日持ちするので、年の暮れや正月の客にふるまいました。

大分県での呼び名

呼び名一般には出典での土地の書き方
ゼンゴアジ10〜12cmの幼魚関東の市場、愛媛県宇和島市、高知県、大分県中津市
キヌガイ(絹貝)青柳福岡県北九州市小倉、豊前海、大分県中津市

大分県の食べ方・名産

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