めはり寿司目張り寿司
めはりずし/Takana-wrapped rice ball (Meharizushi)
高菜の漬物の葉で、大きなおにぎりをくるりと包んだもの。熊野の山仕事や漁の合間に食べる弁当として広まりました。もとは麦飯をソフトボールほどに握ったもので、かぶりつくと目まで見開く、というのが名前の由来のひとつです。
目を見張る、大きなおにぎり
名前の由来は三つ。大きなおにぎりに大口を開けてかぶりつくと、つられて目も見開くから。目を見張るほどおいしいから。そして、おにぎりに目張りをするように、葉ですっかり包み込むから。土地によっては千貼り寿司、大葉寿司、高菜寿司、芭蕉葉寿司とも呼びます。
和歌山漁業と林業の盛んな和歌山の南部で、忙しい漁や山仕事の合間に手早く食べられる弁当として広まりました。昔は麦飯を、ソフトボールほどの大きさに握った。米が貴重な時代で、白米より麦を多く入れたのです。一つで一食分のおにぎりを、崩れないよう高菜でくるんだのが始まりと見られます。いまは食べやすく、小さく握るのが主流です。
三重熊野市には、歌舞伎につながる話が残っています。『伊勢音頭恋寝刃』に登場する油屋お紺は、江戸中期、熊野の五郷町寺谷の庄屋の娘。遊女として伊勢へ旅立つ娘に、父は大好物の「たかなのにぎりずし」を持たせた。
外の葉から1枚ずつ摘む高菜

三重三重の熊野市で漬けるのは「赤大葉たかな」。添加物は使わず、塩とトウガラシだけで漬けます。にじみ出る紫色の汁は天然の色で、ピリッとした辛さも、この品種の持ち味です。昔は長く漬け込んで酸味の立った「べっこう漬」が中心でしたが、いまは塩分を控えた新漬けの青漬けに仕上げます。
三重三重ではたかな寿司とも呼び、炊きたてのご飯を、二杯酢で味をつけた高菜漬けで包む。添えるのはイワシのすぼし。熊野を歩く日の昼ごはんの定番です。東紀州にはめはり寿司を出す店が17店あり、2014年には店舗マップも作られました。

春まなで包む村、十津川を母村と呼ぶ町
新宮で握りたてを
和歌山新宮の「総本家めはりや」は1962年の創業で、めはり寿司を初めて商品にした店です。米は金芽米、高菜は和歌山県産の葉。店では作り置きをせず、注文を受けてから握ります。和歌山駅の近くにも店があります。

和歌山家で作るなら、米2合に高菜の塩漬け5枚。高菜漬けは洗って水気をよく絞り、醤油大さじ1とみりん小さじ1/2を合わせた調味液をふって軽くもみ、しばらくなじませる。ご飯は普通に炊く。葉の軸はみじん切りに。葉を広げてご飯をのせ、刻んだ軸を芯に入れて、葉でくるみながら形を作ります。余った高菜漬けの芯は、細かく刻んで茶がゆにふりかけてもおいしい。
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このページの出典(7件)
- めはりずし 和歌山県|うちの郷土料理(農林水産省)2026-09-29 閲覧
- めはりずし|Wikipedia(Wikipedia)2026-09-29 閲覧
- たかな(めはり寿司)|熊野自慢の特産品・物産(熊野市)2026-09-29 閲覧
- 総本家めはりや(公式)(総本家めはりや)2026-09-29 閲覧
- めはり寿司|観光三重(三重県観光連盟)2026-09-29 閲覧
- まなめはり 奈良県|うちの郷土料理(農林水産省)2026-09-29 閲覧
- 新十津川町との絆|十津川村(十津川村)2026-09-29 閲覧