青森県
本州のいちばん北、太平洋・日本海・津軽海峡の三方を海に囲まれ、真ん中に陸奥湾を抱える青森。津軽の正月の真鱈、大間のマグロ、陸奥湾のホタテと、海ごとに主役が違います。
津軽の正月の真鱈
津軽の正月の主役は、真鱈です。大きいものは体長120cm、重さ20kgにもなる。藩政時代には献上魚として大事にされ、10〜11月に揚がった初鱈は、城内の「山吹の間」という特別な部屋に飾られてから藩主のもとへ運ばれた。藩主が参勤交代で江戸にいる年は、飛脚で届けたほどです。頭から尾の先まで捨てるところがなく、アラは野菜と煮込んで「じゃっぱ汁」に、卵はにんじんと煮て「たらの子和え」にします。白子
下北の海
まさかりの形をした下北半島は、漁が盛んな土地です。津軽海峡に面したところでは、クロマグロの釣り漁や、素潜りで貝や海藻をとる漁が営まれる。太平洋の沖では対馬暖流と千島海流がまじりあって大量のプランクトンが生まれ、それを食べて育つ魚を追って漁船が出ていきます。マグロ
陸奥湾のホタテ
津軽海峡に開いた陸奥湾には、昔からホタテがすんでいました。昭和30年代に養殖が成功してからは、「陸奥湾ホタテ」が湾のまわりの名物です。ホタテ
青森県での呼び名
| 呼び名 | 一般には | 出典での土地の書き方 |
|---|---|---|
| ショッコ→イナダ→フクラゲ→ワラサ→ブリ | ブリ | 青森県 |
| キミヨ | ホウボウ | 青森県西岸、秋田県男鹿、新潟県 |
| コトブキ | ホウボウ | 青森県下北・西岸 |
| ダンカラ | ホウボウ | 青森県津軽地方 |
| アカガシラ | マガレイ(真鰈) | 青森県弘前、山形県庄内 |
| ヒラゴ(平子鰯) | イワシ | 青森県、日本海、三重県東紀州、徳島県由岐町 |
| イシダコ | マダコミズダコと比べて筋肉が硬いためと考えられている。 | 青森県 |
| タコドウグ(鮹道具) | ミズダコ内臓の呼び名。 | 青森県むつ市・大間町 |
| ガサエビ | シャコ | 北海道・青森県 |
| ホッキゲイ | ホッキ貝 | 青森県八戸 |
| ホダデ | ホタテ | 青森県八戸地方・山形県 |
| ハジキ | ホタテ養殖の作業で選別してはじいた小さな稚貝や変形した貝。安く出回る。 | 青森県 |
| ホタテコ(帆立子) | ホタテ | 青森県むつ市大畑 |
| ボホガイ | ホタテ | 青森県五戸 |
| ケツブ | 真つぶ(エゾボラ) | 青森県下北郡佐井村 |
| ネムリツブ(眠りツブ) | 青つぶ(ヒメエゾボラ) | 北海道道南・青森県下北半島・八戸 |
| ベロツブ | 青つぶ(ヒメエゾボラ) | 青森県下北半島 |
| アオツブ(青ツブ) | 青つぶ(ヒメエゾボラ) | 東京都・青森県・北海道など |
| タチ | マダラの白子(真だち) | 青森県下北、秋田県 |
| ハモ・ハム | 穴子釣り上げると噛みつくので「食む」からとも。 | 青森県・宮城県石巻・福島県いわき市・山形県鶴岡市など |
青森県の食べ方・名産
- マグロ青森2026年1月5日、豊洲市場の初競りで、青森県大間産の243kgのクロマグロに5億1030万円の値が付きました。史上最高値です。それまでの記録は2019年の3億3360万円。
- ヒラメ青森青森県の「県の魚」は、ヒラメです。
- アワビ青森青森県八戸のあたりには「いちご煮」があります。塩と酒と水を煮立てた中で、ウニとエゾアワビの切り身をさっと煮た汁もの。汁にアワビとウニの甘みが溶け出します。
- ホタテ青森青森県には、ホタテの貝殻の深いほうを鍋にして、みそと卵で煮る「かやき味噌(貝焼き味噌)」があります。
- ホタテ青森陸奥湾のホタテは吊るして育てます。ネット状の籠に入れて吊るす「かご養殖」と、殻の一部に穴を開けてテグスを通す「耳吊り養殖」。2019年に青森県で水揚げされた魚介類でいちばん多かったのが、このほたて貝で9万9,154トン。県全体の52%を占めます。
- ホタテ青森陸奥湾ほたての旬は年に2度。貝柱がぐんぐん大きくなる5〜8月と、生殖巣(卵)が育つ12〜3月です。
- ホタテ青森陸奥湾ほたてには「ベビーホタテ」という商品もあります。産卵から1年半近くたち、稚貝より一回り大きくなった半成貝を蒸して、瞬間冷凍したものです。
- あん肝青森青森には、キアンコウの肝を津軽赤みそで和えた「とも和え」があります。ゆでたアンコウを、みそや酒粕で味をつけた肝で和えたもの。肝は濃くて酒の肴向きですが、とも和えにすると食べやすくなり、軍艦にしてもじつにうまい。
- 白子青森青森県下北半島の佐井村では、揚がったマダラの肛門に「なばり」という木の棒を差し込み、白子か真子かを見て雄雌を見分けます。材料は、下北や津軽に多いヒバ。精巣がこぼれそうなものには、そのまま栓にもなります。
- ウニ青森青森県八戸市や階上町に伝わる「いちご煮」は、ウニとアワビの吸い物。乳白色の汁に浮かぶ黄金色のウニが、朝露にかすむ野いちごのように見える。だから、いちご煮。
- ウニ青森八戸のあたりには「青じその出る頃にウニが美味しくなる」という言い習わしがあり、ウニの旬は7月ごろ。いちご煮が全国に知られたのは、1980年に地元業者が缶詰にして土産品にしてからです。
- ウニ青森いちご煮を家で作るなら、アワビを殻から外してうろを除き、薄く切ります。沸騰した湯に調味料で味を付け、ウニとアワビを入れて、再び沸いたら火を止める。煮すぎると身が固くなるので、火はあまり通しません。
- いなり寿司青森青森の津軽地方のいなりは、中がピンク色で、甘い。刻んだ紅しょうがを混ぜ、食紅でさらに赤くすることもある。ご飯はもち米で、ざらめをたっぷり使うから、おはぎのようにもっちり甘い。赤は縁起のよさ、甘さはもてなしの心。砂糖が貴重だった時代、人が集まる日やハレの席には砂糖をふんだんに使った、その名残です。
このページの出典(23件)
- 東北地方 青森県|うちの郷土料理(農林水産省)2026-09-30 閲覧
- ブリ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- ホウボウ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- マガレイ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- マイワシ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- マダコ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- ミズダコ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- シャコ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- ウバガイ(ホッキガイ)|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- ホタテガイ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- エゾボラ(マツブ)|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- ヒメエゾボラ(アオツブ)|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- マダラ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- マアナゴ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- マグロの初競りで史上最高値の5億円超―豊洲(nippon.com)2026-09-25 閲覧
- ヒラメ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- エゾアワビ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- 青森の清らかな森、川、海が育む「陸奥湾ほたて」|青森のうまいものたち(青森県 県産品販売・輸出促進課)2026-09-25 閲覧
- 鮟鱇とも和え/キアンコウ|WEB寿司図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- キアンコウ|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- いちご煮 青森県|うちの郷土料理(農林水産省)2026-09-25 閲覧
- いなりずし 青森県|うちの郷土料理(農林水産省)2026-09-29 閲覧
- 根強い人気のいなり寿司はファストフード|Let's!和ごはんプロジェクト(農林水産省)2026-09-29 閲覧