ノドグロ喉黒
のどぐろ/Rosy seabass (Blackthroat seaperch)
標準和名はアカムツ。口の中、喉が黒いことから、日本海側で「ノドグロ」と呼ばれ、いまではこの名前が通ります。身全体に脂が混じる白身で、関東の市場では最高級の魚。全国区になったのは2014年、テニスの錦織圭選手の「食べたい」のひと言でした。
旬
ノドグロ
旬は秋から春、といったところ。とはいえ1年を通してあまり味が落ちず、小さくても味がいい。
旬 出回る時期
錦織圭の「ノドグロが食べたい」
島根2014年の全米オープン男子シングルスで準優勝した錦織圭選手が、会見で「ノドグロがあったら食べたい」とひと言。これが話題になり、島根県内でノドグロを扱う店や業者への注目が高まりました。
1940年代には、わりと大量に取れた魚でした。それが2009年の時点では、最も高値が付く魚の1つになっていました。
養殖されていないのも、この魚の値打ちの一つ。身全体に脂が混じり、皮にまでにじみ出るほどです。
白身なのに、季節を問わず脂の乗りがいい。ついた異名が「白身の大とろ」です。
喉が黒い魚は、ほかにもいる
「喉黒」は、もともと1種の魚の名前ではありません。口の中や腹の膜が黒い魚をまとめた呼び名です。田中茂穂や松原喜代松がこれを標準和名に採らなかったのは、賢明な判断でした。
標準和名アカムツは「赤いムツ」。その「むつ」は、脂っこいことを「むつっこい」「むつごい」と言うところから来ています。つまり、脂っこい魚という名前。
長崎シーボルトの『日本動物誌(Fauna Japonica)』には、長崎で「オンブツ」と呼ばれる魚が出てきます。これがアカムツだと指摘したのが、田中茂穂です。
東のキンキ、西のノドグロ
関東の市場では「東のキチジ(キンキ)、西のアカムツ(のどくろ)」。日本海・千葉以南に多いアカムツと、茨城以北の太平洋側に多いキチジ。赤い高級魚が、東西できれいに分かれます。
島根島根県浜田市では「どんちっちノドクロ」、長崎県対馬では「紅瞳」。ブランド名を付けて売り出しています。
島根島根県西部で「めきん」と呼ばれる小型のアカムツは、干物にするにも小さすぎる。そこで大田市などでは、なんと煮干しにしています。
皮目を炙る、ご飯に炊き込む
東京築地の「つきぢ神楽寿司」は、のどぐろを「炙り握り」で出します。注文ごとに皮目を直火で炙る。香ばしくなった皮が身の旨みを引き出し、口当たりのいい温度でシャリと合わさります。
新潟家なら、丸ごとご飯に炊き込む「喉黒ご飯」。あるいは、みそを付けて焼く「みそ焼き」もあります(新潟県などでよく作られる)。
値段
市場
- 近海・釣りものの大型アカムツ1kgあたり1万円を超えることは普通(時期の記載なし)
『江戸前の旬』では
読者の感想によれば、78巻で、日本海と太平洋のノドグロの脂ののり具合が比べられます。ユメカサゴをノドグロと呼ぶ地域の話も出てきます。
土地の呼び名
| 呼び名 | 土地 | 種類・メモ |
|---|---|---|
| ノドグロ/ノドクロ(喉黒) | 山形県鶴岡市、新潟県上越・村上、京都府丹後地方、兵庫県香美町、島根県全域など日本海沿岸 | 一般にもこちらの名のほうが通りがいい |
| アカムツ | 千葉県金谷、東京都、神奈川県、富山県魚津、三重県志摩市、鹿児島県種子島 | 標準和名 |
| ギョウシン(魚神) | 富山県氷見市・魚津 | |
| ダンジュウロ | 富山県富山市 | |
| キンギョ | 兵庫県香美町香住、高知県御畳瀬 | 小型 |
| メッキン/メキン | 島根県浜田 | 小型。煮干しにもされる |
| アカモツ | 徳島県阿南市・海陽町、高知県宿毛市 | |
| オオメ | 熊本県熊本市 | |
| メブト | 長崎県 |
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このページの出典(4件)
- アカムツ(ノドグロ)|市場魚貝類図鑑(ぼうずコンニャク)2026-09-25 閲覧
- 錦織選手引退 ノドグロ周知に貢献感謝 関連商品扱う島根県内業者(山陰中央新報デジタル)2026-09-25 閲覧
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- 江戸前の旬 78巻の感想(シーナ@食べ物漫画好き)|読書メーター(読書メーター(シーナ@食べ物漫画好き))2026-10-11 閲覧

